圧力計の取付方法
1.ケース種類別の取付
圧力計ケースの種類及び株の取付状況により、下図の様に取り付けて下さい。
2.取付状況
圧力計の製造は全て目盛板に向かって垂直方向に取り付けた状態で製造・検査されておりますので、ゲージを水平方向に取り付けますと零点が変化します。必ず垂直に取り付けて下さい。 特に低圧力のゲージの場合は気を付けて下さい。
3.配管取付ねじについて
接続部の接続ねじは、一般に管用平行ねじ(JIS B 0202)B級おねじ又は、管用テーパねじ(JIS B 0203)おねじを用いています。
- a) 管用平行ねじを用いる場合
平行ねじの先端部分へパッキン(銅、テフロン、皮、オーリング等)を取り付けて、相手側めねじの底面でシールして下さい。 - b) 管用テーパねじを用いる場合
シーリングはパッキンを用いないで、おねじとめねじ間で行なって下さい。おねじにシール材(シールテープ、液体パッキン)などを使用してしっかりと締込んで下さい。
4.ブルドン管
圧力計のブルドン管は、黄銅、青銅、鉄、ステンレス等の製作が可能であります。また、微圧計はブルドン管のかわりにチャンバーを使用しております。
5.酸素、アセチレン、一般ガス等の場合
上記の気体を使用する場合は、圧力計の製作工程が異なりますので必ず目盛板に使用目的を記入した圧力計を使用願います。さもないと圧力計が爆発するおそれが生じます。
6.配管への圧力計の取付け方
圧力計ケースを回転させて取り付けないで下さい。必ずねじ部の上にある、二面取り、四角、六角部にスパナをかけて締め付けて下さい。
7.ゲージコック
圧力計は、必ず配管とゲージの間にゲージコックを入れて取り付けて下さい。作業終了時、保守及び交換の場合はゲージコックを閉めて行なって下さい。
8.振動について
圧力計への外部振動は避けて下さい。パイプラインに取り付けた時振動が生じない場合は、問題はありません。振動があると考えられる場合は、グリセリン圧力計を使用する事もお考え下さい。
9.圧力変動について
圧力が急激に繰り返して変化する場合は、圧力計と配管の間にダンプナーを取り付けて下さい。ダンプナーは調整可能なものを使用してゲージの読み取り可能な状況まで調整して下さい。
10.耐腐食性流体について
ブルドン管材質は、4項で記載した通りの物が製作可能でありますが、これらの材料を使用しても材質的に不可能な場合、又、流体に粘性のある場合等は、隔膜式圧力計の使用をおすすめいたします。隔膜式圧力計は、圧力計本体と使用流体との間にダイヤフラムをもうけて耐食性を向上させたもので、材質は一般にテフロン、ステンレスなどが使用されています。
11.温度について
黄銅、青銅を用いたブルドン管圧力計の場合は、株導入口へ入る温度が80℃以上にならない様な使用方法をして下さい。ステンレス製ブルドン管を用いた圧力計の場合は、アルゴン熔接を行っておりますので、この温度は200℃以下でご使用下さい。また、これ以上の温度となる場合は、サイホン管等を用いて温度降下させることをお願い致します。
12.オーバー圧力について
ブルドン管圧力計の常用圧力は、JIS B 7505-1で決められておりますが、オーバー圧力については、次の範囲内で使用して下さい。10MPa以下の圧力計の場合は、常用圧力の30%を、また、10MPa以上の圧力計の場合、常用圧力の15%を最大オーバー圧力として考えて下さい。 これらのオーバー圧力を常用圧力として考えて使用しないで下さい。
13.圧力計の作動方法
圧力が上昇しますとゆっくりとゲージコックを開けて下さい。 圧力計の指針作動は、常用圧力に達する迄に2~3回ゲージコックの開閉を行って常用圧力迄に持っていくことをお勧めします。また、圧力計の測定範囲はフルスケールの35%~70%位の間で測定して下さい。
14.保守及び点検
圧力計の保守は、各ユーザー様の保守基準に沿って行うことをお勧めします。 保守点検方法は、ゲージコックを締め切って圧力計を取り外し、基準重錘型圧力試験機(低圧力の場合は、液柱型圧力試験機)で行う事をお勧め致します。 これらの圧力試験機は、4年に一度の検定が必要であります。安価な方法としては、他の圧力計との比較テストを行ってみる事も一案と考えます。当社におきましても保守点検のサービスは行っておりますのでご相談下さい。
15.保証期間
当社製圧力計の保証期間は販売後1年間です。この間に起きました自然故障につきましては、交換もしくは無償修理を行いますので、ご連絡いただきます様お願い致します。ただしご使用中に起きました、使用上における故障につきましてはおこたえできませんので取扱いにご注意下さい。