19世紀初期、蒸気機関の発達に伴い圧力の計測が必要となった。フランス人ブルドンは、断面がオーバルな曲管を用いて圧力を計測する特許を1849年に出願した。また、ドイツ人シェファーが鋼隔膜を弾性膜として圧力計測する特許を得た。我が国では、明治30年頃から外国品を見本として製造され始め、大正に入って急速に需要が増したが、大多数は輸入品であった。この頃、圧力計が度量衡法に適用され検定に合格しないと使用出来ない事となった。
昭和5年に日本標準規格第118号に計圧器が制定され、昭和28年に日本工業規格JIS B 7505 圧力計が制定された。当社、すなわち右下兄弟計器製作所は、大正8年商工大臣の許可のもとに計量器の製造登録を得た。本格的には、昭和11年に(株)右下計器製作所を発足させた。海外市場に主力を傾注し、中国及び南方方面に製品は輸出された。第2次世界大戦中は特殊技術がかわれ、海軍の管理工場となり、海外では上海、奉天、北京と相次いで分工場を設置したが、終戦とともに各工場は閉鎖接収され、昭和23年経営難の為操業停止を余儀なくされた。
昭和24年東洋計器(株)に改組し経営合理化に努め、数年を以て生産量は他メーカーを大きく引き離すに至ったが、昭和30年に至り各分工場は独立する事態となり、新生右下精器製造株式会社と改名して今日まで、品質の向上と新製品の開発にその責任の重大さを痛感してお客様のニーズにお答えいたしております。(計量ひょうごより一部抜粋)